既存コストの縮減によって生み出したコストで広報の改革・改善へ

インタビュー

2024/02/06

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2024/02/06

既存コストの縮減によって生み出したコストで広報の改革・改善へ

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現状の課題から5年先の未来を見据えて広報改革を進められている長崎県佐世保市。今回は課題解決をするために行なった広報改革について、広報広聴課 広報係の山田さまに、具体的な取り組みや経緯について教えていただきました。

 

Q.
どのような課題を解決するために、広報のデジタル化を検討されたのですか?

 

A.
どこの自治体も同じような課題を持っているかと思いますが、佐世保市の現状として顕著に現れているのが「人口減少」です。10年間で約2万人が減少しており、このことへの対策が求められている中、広報の在り方(情報発信)についての見直しも必要だという認識のもと、検討を開始しました。

 

 

広く住民の皆さんへ情報を届けるために必要な手段を考えたときに、市のホームページを活用することはもちろんですが、コロナ禍において急速に社会全体のデジタル化が進展したことも踏まえた上で、広報のデジタル化は必要だと感じています。
災害時の情報発信のように、今決まった情報をただちに住民へお知らせしなければならない、そんな場面を考えると、やはりデジタル化は必須だと思います。

高齢者など情報を得にくい方への情報発信の手段として本当にデジタルで良いのか?という声もありますが、「通信利用動向調査」によると、年齢を問わずスマホ利用者が年々高くなっており、何らかの手段でインターネットを利用されている方も増えていることから、「高齢者だからインターネットは利用できない」「高齢者はデジタルに弱い」という考え方をあらためる必要があるなと感じています。

 

 

佐世保市では、今も大切にしながら、5年先を見据えた改革・改善が必要であるという認識のもと、広報のデジタル化に向けた検討を行いました。

 

Q.
改革・改善の大原則としてどのような取り組みを?

 

A.
新しいことに取り組もうとすると、やはりコストがかかります。新しい取り組みにかかるコスト(リソースを含む)を新規で用意することは難しいので、これまでの取り組み(既存のコスト)の見直し(縮減)や財源の整理などによって、デジタル版広報紙や広報紙と連動した動画の配信などにかかるコストを生み出すことができました。

 

 

デジタル版広報紙には、

● 音声読み上げ対応
● 多言語対応
についても条件として求めていたため、価格面での比較なども踏まえた上で、カタポケを導入することにしました。

 

広報のデジタル化を進める一方で、視覚に障害がある方への情報発信も、本市広報における課題の一つでした。その課題についても、今回の改革・改善によって生み出したコストを活用することで、点字版広報紙の発行を実現することができました。

 

 

 

Q.
デジタル版広報紙(カタポケ)の導入と動画の配信によって実現できたことは?

 

A.
広報のデジタル化を推進する取り組みの一つとして、広報紙と連動した動画の配信を開始しました。
改革・改善の取り組みとして実施した広報紙のページ数の見直し(削減)によって、紙面に掲載できる情報量は減りましたが、動画を活用することで、情報量を補完することができています。

また、紙面では、文字や写真で情報をお伝えしていますが、動画であれば、これまで伝えることが難しかった動きや音、雰囲気などと一緒に、より分かりやすく情報をお届けすることができるようになりましたので、情報発信の広がりにもつながりました。
カタポケは、この動画配信のポータルとしての役割も担っていると認識しています。

 

 

広報させぼ動画版SASEBOみてみゅーはコチラ

(佐世保市チャンネル再生リスト)

Q.
今後目指している広報活動は?

A.
デジタル化の強みは、分析ができることだと考えています。その強みを生かすためには、カタポケの閲覧者を増やすことが分析精度の向上につながります。まずは閲覧者数を増やす取り組みを進めていきたいと思います。

広報紙以外のカタポケ配信をしたいと思います。
現在は広報紙以外に移住PR冊子「佐世保時間」をカタポケで配信していますが、このように市外の方に向けた情報もどんどん配信していきたいと思います。

佐世保市は外国人の方が多くいらっしゃいます。
また観光としても海外から来られる方も多くいらっしゃいます。
そのような方々に情報をお届する方法として「やさしい日本語」があります。この「やさしい日本語」を用いた情報をカタポケを使って配信できないものか、検討していきたいと思います。

インタビューにご協力いただきありがとうございました。
お伺いしたなかで、市の公式LINEからカタポケ版広報へ誘導をしたら閲覧者が2倍に増えたとのことで、私たちもとても嬉しいお話しを聞かせていただきました。
ほぼすべての年代で幅広く使われているLINEだからこそ、情報発信を広げられる可能性があると思いますので、カタポケ配信されている自治体へ事例としてご紹介をさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。

佐世保市のカタポケ配信はコチラの一覧からそれぞれご覧いただけます。

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