日本で暮らす外国人増加の現状

コラム

2018/03/30

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2018/03/30

日本で暮らす外国人増加の現状

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旅行者だけでなく生活者の数も増加

最近、外国人の店員さんが増えた。そんな印象を持っている人も、多いのではないでしょうか。それもそのはず。法務省が発表した「国籍・地域別在留外国人の推移」によると、2005年に約190万人だった在留外国人の数は、2015年には223万人と、10年間で30万人以上も増加しています。旅行者もさることながら、日本で暮らす外国人も増えているということです。
  
エリア別にみると、一番多いのは東京都の46万2千人で、全国に占める割合は20.7%となっています。次いで大阪府21万人(9.4%)、愛知県20万9千人(9.4%)、神奈川県18万人(8.1%)、埼玉県13万9千人(6.3%)と続きます。その数は首都圏および三大都市に集中しており、1位から5位までを合わせると120万1千人と、全体の半数以上を占めています。
  
出身国は中国がトップで66万5千人。全体の29.8%を占めています。2番目は韓国で45万7千人(20.5%)、3番目はフィリピンで22万9千人(10.3%)、4番目はブラジルで17万3千人(7.8%)となっており、アジアからの来日が目立ちます。
  
そうした外国の方たちの在留目的はというと、「永住」が最も多く70万人(31.4%)、次いで「留学」24万6千人(11.1%)、「技能実習」19万2千人(8.6%)となっています。永住者だけではなく、留学や技能実習などのため一時的に日本で暮らしている人たちも多いのは、少し意外かもしれません。

在留外国人への情報発信の重要性

  • 日本で暮らす外国の人たちは、来日前、どのように情報を得ていて、来日後はそれがどのように変わったのでしょうか。総務省が2016年に発表した「在留外国人のICT利用状況等に関する調査研究」によると、「書籍や雑誌の記事」(51.5%)と答えた人が最も多く、「日本のウェブサイト」(40.7%)、「日本映画」(34.9%)と続きます。

やはりウェブサイトを利用している人はかなりの割合を占め、日本から海外へ積極的に情報を発信する大切さがわかります。さらに日本のウェブサイトからどんな情報を収集しているかというと、「交通アクセスの情報」(75.0%)、「お店や施設の情報」(72.9%)、「地図情報」(72.7%)などが上位を占めていて、暮らしに直結する情報を得ていることがわかります。
  
一方、来日後に入手している情報は「観光」がトップで79.5%、次いで「日本食や食べ物・飲み物」(74.3%)、「日本での暮らし」(72.9%)、「日本の伝統文化」(69.0%)、「仕事や求人」(69.0%)などが目立ちます。来日前は「いかに暮らすか」を考え、来日後は「いかに楽しむか」に重きを置いているといえるでしょう。
  
実際、この調査に回答した外国人からは次のようなコメントが寄せられています。「初めは日本がどんな国か?ということに関心があったが、現在では街のことやレストランのことなど、細かいことに関心が移った」「就職活動をするために、日本人にどうやって自分をアピールすればいいか、といったことに最近興味がある」「以前は自分のことさえできれば十分だったが、子供が生まれてからは保育園のことやママ会、保護者会など、初めて体験することばかりなので、インターネットで情報を収集している」旅行者とは違い、日本に暮らすからこその、リアルな状況がみえてきます。
  
このように、観光、飲食、文化、仕事など、日本で生活する外国人はさまざまな情報を求めています。そうした人たちに、いかに情報を届けるかが重要です。

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